花粉症対策は腸内環境から 発酵食品で無理なく続ける食事のコツ

花粉症が起こる仕組み

花粉症は、「免疫」の働きが過剰に反応して起こるアレルギーの一種です。免疫とは、体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物を排除する体の仕組みを指します。本来、花粉は無害なものであり、通常は免疫が働くことはありません。
しかし、花粉を体が異物であると誤って認識すると、花粉に抵抗するために「IgE抗体」という物質が作られます。IgE抗体は肥満細胞と結合して待機し、再び花粉が侵入した際にこの抗体が反応して、肥満細胞から化学物質が放出されます。
この化学物質が血管や神経を刺激することで、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの花粉症の症状が引き起こされるのです。
腸と免疫の関係

腸は食事で取り込まれた食べ物が通過する器官であり、食べ物に付着した細菌やウイルスなどの危険に常にさらされています。そのため、腸には多くの免疫細胞が集まり、「腸管免疫」と呼ばれる防御システムが備わっています。
この防御システムで重要な役割を担っているのが、腸内細菌です。たとえば、善玉菌の一種であるビフィズス菌は酢酸を作り出すことで知られています。この酢酸によって腸管上皮細胞から粘液が分泌されると、腸の表面が覆われ、異物の侵入を防ぐバリア機能が高まります。また、粘膜で異物を無害化するIgA抗体の産生にも、腸内細菌の働きが欠かせません。
腸内環境を整えると花粉症対策になる?

花粉症には免疫の働きが関わっているため、腸内環境を整えて腸管免疫を正常に保つと、花粉症の症状が抑えられる可能性があります。
腸に存在する免疫細胞のなかでもとくに注目したいのが、免疫を抑える働きを持つ「制御性T細胞」です。腸内細菌が食物繊維を分解して作り出す物質に、短鎖脂肪酸があります。研究により、短鎖脂肪酸の一種である酪酸には、制御性T細胞を増加させる働きがあることが報告されています。
また別の研究では、腸内細菌のバランスが崩れて酪酸を作り出す細菌が減少すると、制御性T細胞も減り、アレルギー症状が現れやすくなることも示唆されています。つまり、腸内環境を整えて制御性T細胞が正常に機能する状態を維持できれば、花粉に対する過剰な免疫反応が抑えられ、アレルギー症状の軽減が期待できるでしょう。
花粉症に負けない腸内環境をつくる食べ物

腸内環境を整えるためには、善玉菌として働く微生物を直接取り入れることと、善玉菌の働きを支える成分を摂ることが大切です。
発酵食品にはビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が豊富に含まれており、日常的な摂取により腸内環境を良好な状態に保ちやすくなります。あわせて、善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖を取り入れると、善玉菌の増殖と活性化が促されます。
発酵食品や、食物繊維、オリゴ糖を含む食べ物を積極的に取り入れることで、花粉症の症状を抑えやすくなるでしょう。
発酵食品や食物繊維、オリゴ糖の働きについては、こちらの記事もあわせてご覧ください。
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忙しくても続けやすい、腸内環境を整える習慣

健やかな腸内環境を維持するコツは、毎日少しずつでも継続して取り組むことです。ここでは、忙しくても無理なく続けられる、腸内環境を整えるための工夫を紹介します。
手軽に食べられる発酵食品を常備する
発酵食品を日々の食事へ手軽に取り入れるなら、調理の手間がかからず、すぐに食べられるものを常備するのがおすすめです。
たとえば、そのままおかずになる納豆やキムチ、ぬか漬けは、朝食や夕食の副菜に重宝します。ヨーグルトやチーズ、甘酒を間食に取り入れることで、小腹を満たしながら腸内環境を整える成分を補えます。
これらの食品をストックしておくと、発酵食品を口にする機会が自然と増え、良好な腸内環境を保ちやすくなるでしょう。
1日1食は腸内環境を意識した食品を取り入れる
忙しい日々のなかで、腸内環境を意識した食事を毎食続けるのは簡単ではありません。腸内環境を整える習慣づくりとして、まずは「1日1食、腸によいものを1品加える」といった取り組みから始めてみましょう。具体的には、次のような工夫が挙げられます。
●朝食にヨーグルトを食べる
●ランチにサラダを添える
●間食に甘酒を飲む
●夕食の味噌汁にわかめやきのこを加える
こうした小さな工夫でも、継続することが大切です。自分のライフスタイルに合わせて、できることから実践してみましょう。
コンビニやスーパーの惣菜を活用する
腸内環境を整えるためには、必ずしも手料理にこだわる必要はありません。コンビニやスーパーの惣菜コーナーには、腸内環境をサポートするメニューが豊富にそろっています。たとえば、次のような惣菜がおすすめです。
●ひじきの煮物
●きんぴらごぼう
●卯の花
●五目豆
●海藻サラダ
これらの惣菜には、善玉菌のエサとなる食物繊維が豊富に含まれています。「今日は料理をする時間がない」という日でも、市販の惣菜をうまく利用すれば、腸内環境を整える食事を実践できます。
外食の際は和定食を選ぶ
外食する際、良好な腸内環境を保つために選んでほしいのが、主食のご飯と主菜、副菜がそろった「和定食」です。和定食の主菜や副菜には、野菜やきのこ、海藻などが使われることが多く、自然と食物繊維を摂取できます。
一方で、ラーメンや丼ものなどの単品料理やファストフードは、副菜が少なく食物繊維が不足しがちです。和定食のなかでも、副菜の品数が多いものや、食物繊維を多く含む玄米や麦ご飯を選択できるものを選ぶと、より腸内環境が整う食事になります。
花粉症の症状を和らげる食べ物

花粉症対策に役立つのは、発酵食品や食物繊維、オリゴ糖を含む食べ物だけではありません。以下の食品も、花粉症の症状を和らげると考えられています。
●魚
●野菜や果物
●きのこ
花粉症の症状は、IgE抗体が結合した肥満細胞から化学物質が放出され、鼻や目に炎症が生じることで起こります。そのため、炎症を抑制できれば症状を緩和につながる可能性があります。
魚、とくにサバやサンマ、イワシなどの青魚に豊富なn-3系脂肪酸には、炎症を抑える作用があることがわかっています。また、野菜や果物に含まれるポリフェノールの一部には抗炎症作用があり、花粉症の症状を和らげることが示唆されています。
さらに、近年注目を集めているのが、魚やきのこに多く含まれるビタミンDです。研究により、ビタミンDは免疫機能のコントロールに関わることが明らかになりつつあり、花粉症対策にも役立つと考えられています。
腸内環境を意識した食事で、花粉症対策をはじめよう
腸内環境を整えると、免疫が正常に機能し、過剰なアレルギー反応を抑えることが期待できます。日々の食事に発酵食品や食物繊維、オリゴ糖を取り入れ、善玉菌が喜ぶ腸内環境を作ることで、花粉の季節も健やかに過ごせる体を目指しましょう。
とはいえ、忙しい毎日のなかで、発酵食品や食物繊維を欠かさず摂るのは大変です。そんなときは、腸内環境に配慮した冷凍食品を活用してみましょう。
発酵をテーマにした「HAKKOシリーズ」の「『おなかもよろこぶ』おかずセット」は、腸内環境を整えるおかずを食事にプラスしたいときにおすすめです。塩麹や味噌などの発酵調味料が使われており、発酵食品をおいしく摂取できます。
調理済みの状態で冷凍されているため、解凍するだけで腸にうれしい料理を食べられるのもポイントです。腸内環境を整える食事を習慣化したい方は、ぜひ取り入れてみてください。



