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COLUMN健康宅配コラム
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糖質制限で食べてはいけないものはある?控えたい食品と上手な食べ方・おすすめ食品を紹介
糖質制限で食べてはいけないものはある? 糖質制限とは、炭水化物に含まれる糖質の摂取量を調整する食事法です。糖質の摂取量を調整することが基本ですが、何をどのくらい制限するかについては、明確な定義はありません。 糖質は、たんぱく質、脂質とともにエネルギー産生栄養素であり、脳や筋肉、腎臓のエネルギー源として重要な栄養素です。 糖質制限の必要度は、摂取する人の身体状況や、摂取する糖質の種類と量によって異なるとされています。 糖質制限の基本や注意点について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。 糖質制限ってなぜ危険!?制限のデメリットと実践の基礎知識 糖質制限中に注意したい食品 糖質はさまざまな食品に含まれていますが、特にごはんやパン、麺類などの主食、いも類、菓子類、甘い飲み物には多く含まれています。糖質制限中は、糖質を多く含む食品を知り、食べる量や頻度を意識することがポイントです。 ◎摂取量に注意したい食品 まずは、ごはんやパン、麺類など、主な主食の糖質量を見てみましょう。なお、以下の数値はあくまで目安としてご覧ください。 食品(可食部100g当たり)糖質量の目安※1 ごはん34.6g 食パン44.2g うどん(ゆで)19.5g 中華麺(ゆで)25.2g また、野菜やいも類のなかにも、さつまいもやかぼちゃ、とうもろこしなど、糖質を比較的多く含むものがあります。 食品(可食部100g当たり)糖質量の目安※1 さつまいも (皮つき・生)28.4g かぼちゃ(西洋・生)15.9g とうもろこし(生)12.0g ※1 文部科学省『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年』より作成 ※糖質量は、利用可能炭水化物(質量計)または差引き法による利用可能炭水化物の値を使用(以下同様)。括弧内は推定値。 ◎控えたい食品 菓子類や甘い飲み物などは、糖質を摂り過ぎやすいため注意が必要です。 ケーキ ドーナツ クッキー 菓子パン 清涼飲料水 加糖カフェオレ フルーツジュース これらは一般的に糖質量が多く、手軽に食べたり飲んだりできるため、気づかないうちに糖質を摂り過ぎてしまうことがあります。 甘いものが食べたいときは、毎日ではなく楽しむ日を決めたり、小さいサイズを選んだりするなど、食べる頻度や量を工夫すると、糖質を意識した食生活を続けやすくなります。 ヘルシーそうでも糖質が多い食品に注意 健康によいと思われがちな食品でも、糖質を多く含むものがあります。 例えば、果物の糖分が凝縮されたドライフルーツやはちみつは、少量でも糖質を摂りやすい食品です。また、野菜ミックスジュース(濃縮タイプ)は100g当たり5.7gの糖質を含み、コップ1杯程度(約200g)では11.4gになります。 さらに、春雨は見た目がしらたきに似ていますが、でんぷんを主原料としているため、糖質を多く含みます。 食品(可食部100g当たり)糖質量の目安※1 レーズン(干しぶどう)(60.3g) はちみつ75.2g 野菜ミックスジュース(濃縮タイプ)5.7g 春雨(乾)80.4g <栄養成分表示を確認しよう> 商品によって糖質量は異なるため、加工食品を購入する際は栄養成分表示を確認しましょう。糖質量が表示されている場合はその値を確認し、表示がない場合は、食物繊維量が表示されていれば炭水化物量から食物繊維量を差し引くことで、おおよその糖質量を把握できます※2。 食物繊維量の表示がない場合は、炭水化物量も糖質量を考える際の参考になります。 また、食品の種類だけでなく、一度に食べる量にも気を配ることが大切です。 糖質制限中におすすめの食品 糖質制限では、糖質を減らすことだけに意識が向くと、食事の内容が偏ってしまうことがあります。糖質量に配慮しながら、たんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維なども補える食品を取り入れていきましょう。 肉・魚・卵 肉や魚、卵は、たんぱく質を補いやすく、主菜として取り入れやすい食品です。 食品(可食部100g当たり)糖質量の目安※1 豚肉(ロース・脂身つき・生)(0.2g ) 鶏肉(むね・皮なし・生)(0.1g) 鮭(しろさけ・生)(0.1g) 鶏卵(全卵・生)0.3g 大豆製品 豆腐や納豆、おからなどの大豆製品も、たんぱく質を補いやすく、主菜や副菜に活用できます。 食品(可食部100g当たり)糖質量の目安※1 木綿豆腐0.8g 糸引き納豆0.3g おから(生)0.5g 野菜・きのこ・海藻類 キャベツや小松菜、ブロッコリーなどの野菜のほか、きのこや海藻類も食事に取り入れやすい食品です。野菜やきのこ、海藻類を組み合わせることで、ビタミンやミネラル、食物繊維なども補いやすくなります※3,4。 食品(可食部100g当たり)糖質量の目安※1 キャベツ(生)3.9g 小松菜(生)0.3g ブロッコリー(花序・生)2.3g ぶなしめじ(生)1.3g えのきたけ(生)0.9g わかめ(原藻・生)2.6g ほしひじき(ステンレス釜・乾)0.4g 間食 小腹が空いたときは、チーズやゆで卵、無糖のヨーグルトなどを取り入れると、糖質量に配慮しながら、たんぱく質も補えます。 食品(可食部100g当たり)糖質量の目安※1 プロセスチーズ0.1g 鶏卵(全卵・ゆで)0.3g ヨーグルト(全脂無糖)3.8g 糖質制限中の主食の選び方・食べ方 ここまで紹介したように、ごはんやパン、麺類などの主食は、糖質の摂取量を考えるうえで意識したい食品です。糖質制限中の主食の取り入れ方について、ポイントを見ていきましょう。 ① ごはんや麺類の量を調整する ごはんや麺類は、おかわりを控えたり、あらかじめ食べる量を決めて盛り付けたりするなど、食べる量を調整しましょう。 ② 主食が重なる組み合わせは控えめにする 「ラーメンとチャーハン」「うどんと丼もの」のように主食が重なる組み合わせは、糖質量が多くなりやすいため控えめにしましょう。 ③ 主菜や副菜を組み合わせる 主食だけで食事を済ませるのではなく、肉や魚、卵などの主菜や、野菜・きのこ・海藻類などを使った副菜を組み合わせましょう。野菜・きのこ・海藻類などに含まれる食物繊維は、人の小腸で消化されず、大腸まで達する食品成分です。便のかさを増やして腸の動きを助けたり、血糖値の上昇を抑えたりする働きがあります※4。 ④ よく噛んで食べ、主食も工夫する よく噛んで食べることで満腹感を得やすくなります※5。また、白米に玄米やもち麦、雑穀などを加えると、食物繊維も補いやすくなります※1。 ⑤ 糖質を抑えた主食も活用する 最近では、糖質を抑えたごはんやパン、麺類なども販売されています。食事のスタイルや好みに合わせて取り入れるのもひとつの方法です。 糖質を抑えたラーメンも選択肢に 糖質を抑えた主食には、ごはんやパン、麺類などさまざまな商品があります。ラーメンを食べたい場合は、糖質を抑えた麺を使用した商品を選ぶのもひとつの方法です。 例えば、健康宅配オンラインショップで販売している「オヒカエメン」は、糖質40%オフの麺を使用し、1食当たり500kcal以下、食塩相当量3g以下で、野菜を120g以上使用したラーメンです。また、食物繊維も豊富に含まれています。 糖質制限中でも、このような商品を選択肢に加えることで、ラーメンを楽しみやすくなるでしょう。 詳しくは、健康宅配オンラインショップの「オヒカエメン」をご覧ください。 https://www.kenko-webshop.jp/products/detail/187 まとめ 糖質は、脳や体を動かすための大切なエネルギー源です。糖質制限では、糖質を極端に避けるのではなく、糖質を多く含む食品の量や頻度を意識することがポイントです。 日々の食事では、主食の量や組み合わせを工夫し、肉や魚、卵、野菜なども取り入れて、栄養バランスを整えましょう。必要に応じて糖質を抑えた食品も上手に活用しながら、自分に合った方法で無理なく続けていきましょう。
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腎臓病に良い飲み物とは?選び方のポイントやコーヒー・お酒との付き合い方も紹介
腎臓の働き 腎臓は腰の上あたりに左右ひとつずつある、握りこぶしほどの大きさの臓器です。そらまめのような形をしており、動脈や静脈、尿管がつながっています。 腎臓の主な役割は、血液をろ過し、老廃物や余分な水分を尿として体外に排出することです。尿の量や成分を調整し、体内の水分量やナトリウム・カリウムといった電解質、酸性・アルカリ性のバランスを一定に保っています。 さらに、体内の塩分濃度や水分量を調整し、血圧をコントロールする働きも担っており、腎臓は体内の環境を維持するために重要な臓器といえます。 腎臓病と水分の関係 腎臓病になると水分制限が必要になる、というイメージを持っている方も多いかもしれません。しかし、病気がかなり進行していない限り、基本的に水分制限は必要ないとされています。 むしろ、水分が不足して脱水状態になると、腎臓に巡る血液量が減り、腎機能が急激に低下するおそれがあります。「喉が渇いたから水を飲む」といった適量の水分摂取であれば、腎臓に影響することはありません。腎機能の悪化を指摘された場合には一日に1~1.5L程度、積極的に水分を摂取することをおすすめします。 透析が必要なほど腎臓病が進行した場合は、水分制限が必要です。腎臓の機能が低下すると尿を正常に排出できなくなり、老廃物や余分な水分が体にたまりやすくなるため、健康に悪影響が生じます。また、むくみや心不全などを合併している場合も、水分制限が必要になることがあります。 腎臓病で控えたい飲み物 腎臓病の進行具合によっては、水分制限が必要ないケースがあります。しかし、腎臓に負担をかける飲み物には注意が必要です。ここでは、腎臓病の方が控えたい飲み物を紹介します。 カリウムを含む飲み物 腎臓病が進行し、カリウムの摂取量を制限されている場合は、フルーツジュースや野菜ジュース、青汁などのカリウムを多く含む飲み物は避けましょう。 カリウムは、体内の水分バランスの調整に関わるミネラルです。健康な人であれば過剰なカリウムは尿とともに排出されますが、腎機能が低下すると余分なカリウムが体にたまりやすくなります。その結果、高カリウム血症を引き起こし、筋力の低下や不整脈につながることがあります。 リンを含む飲み物 腎機能が大きく低下した場合や、人工透析を導入する段階では、リンの制限が必要になります。リンを多く含む飲み物には、玉露や抹茶、ココア、豆乳などがあります。 リンは、骨や歯の成分となるほか、細胞膜やDNAにも存在するミネラルです。通常は腎臓で血液中の量が調整されていますが、腎機能が低下すると余分なリンを排出できなくなります。血液中にリンがたまって高リン血症が起こると、動脈硬化や血管石灰化を引き起こすことがあります。 なお、牛乳やヨーグルトドリンクにはリンとカリウムがどちらも多く含まれているため、摂りすぎないようにしましょう。 糖分を含む飲み物 清涼飲料水などの糖分を多く含む飲み物は、血糖値の上昇をまねきやすく、糖尿病につながるおそれがあるため避けましょう。 腎臓には、糸球体と呼ばれる細い血管が集まった組織があります。糖尿病になり血糖値が高い状態が続くと、血管が傷つきやすくなるため、糸球体もダメージを受けて腎機能が低下しやすくなります。 また、肥満は腎臓病の進行リスクを高めることから、摂取エネルギーを抑えるうえでも、糖分を含む清涼飲料水は控えた方がよいでしょう。 清涼飲料水のなかでも、スポーツ飲料には糖分だけでなく塩分やカリウムも含まれています。塩分の摂りすぎは血圧が上昇する原因となり、腎臓にさらなる負担をかけてしまいます。また、一部の炭酸飲料にはリン酸塩が添加されている点にも気をつけましょう。 腎臓病に良い飲み物 腎臓病の方の日常的な水分補給には、カリウムやリンが少なく、糖分を含まない飲み物がおすすめです。具体的には、水や麦茶、玄米茶、ウーロン茶などが挙げられます。これらの飲み物は、適量を守れば腎臓に負担をかけにくく、腎臓病の方でも安心して飲めるでしょう。 ただし、お茶は抽出時間が長くなるほどカリウムやリンの量が増えるため、濃く出しすぎないように意識しましょう。 代表的な飲み物のエネルギー・カリウム・リン(100gあたり) 飲み物エネルギー(kcal)カリウム(mg)リン(mg) 麦茶161 玄米茶071 ウーロン茶0131 煎茶2272 玉露534030 バレンシアオレンジ濃縮還元ジュース4619018 野菜ミックスジュース2123019 調製豆乳6117044 普通牛乳6115093 コーヒー4657 紅茶182 出典:文部科学省,「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」 腎臓病と飲み物についてよくある質問 ここでは、腎臓病と飲み物についてよく寄せられる質問に回答します。 カフェインを含む飲み物は飲んでもいい? カフェインを含む飲み物は利尿作用があることから、腎臓病の方は摂取を控えるべきとされてきました。しかし近年では、コーヒーに含まれる抗酸化物質や抗炎症物質が、腎臓病の進行を抑制する可能性があるとして注目されています。 ただし、コーヒーはカリウムを比較的多く含むため、飲みすぎには注意が必要です。また、ミルクや砂糖を加えると、リンや糖分の摂取量が増えてしまうことから、できる限り控えた方がよいでしょう。 紅茶や緑茶にもカフェインは含まれますが、コーヒーほど多くはなく、カリウムやリンの含有量も少なめです。とはいえ、適切な摂取量には個人差があるため、医師と相談しながら決めるようにしましょう。 コーヒーや紅茶、緑茶と一緒に食べたいおやつの選び方については、こちらの記事もあわせてご覧ください。 腎臓病でもおやつは食べられる?管理栄養士が教える選び方や注意点 お酒は腎臓病に影響する? アルコール摂取量が1日20g程度の「節度ある適度な飲酒」であれば、腎臓病の進行リスクを高めないと考えられています。研究報告のなかには、むしろ進行を抑える可能性を示すものもあります。ただし、適切な摂取量は個人差が大きいため、自己判断は避け、医師に相談しましょう。 なお、お酒の成分にも注意が必要です。ウイスキーやブランデーなどの蒸留酒はカリウムやリンが少ない一方で、ワインは比較的カリウムを多く含みます。 代表的なお酒のエネルギー・カリウム・リン(100gあたり) 飲み物エネルギー(kcal)カリウム(mg)リン(mg) ビール393415 日本酒10757 ウィスキー2341Tr フランデー2341Tr 白ワイン756012 赤ワイン6811013 出典:文部科学省,「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」 ※「Tr」は食品中に微量に含まれるが、数値化するに足る量ではないことを示します 熱中症や脱水が心配なときは、経口補水液を取り入れてもいい? 経口補水液とは、脱水時にすばやく水分とミネラルを補給するための飲み物です。一般的なスポーツ飲料よりもナトリウムやカリウムの量が多く、糖分も含まれています。熱中症や脱水の予防に役立つものですが、健康な人であっても日常的に飲むものではないとされています。 腎臓病の方が経口補水液を利用すると体に負担をかけるおそれがあるため、自己判断で取り入れず、必ず医師に相談してください。 腎臓病に良い飲み物を選んで、上手に水分補給を 腎臓病では、病気の進行具合によって摂取可能な水分量や注意すべき成分が異なります。カリウムやリン、糖分の量を意識しながら、自分に合った飲み物を選びましょう。 腎臓に負担をかけないためには、飲み物だけでなく食事にも配慮することが大切です。とはいえ、栄養成分を考えながら毎日の食事を用意するのは簡単ではありません。そんなときに便利なのが、健康宅配オンラインショップの「健康美膳 たんぱく調整食セット」です。 「健康美膳 たんぱく調整食セット」には、管理栄養士によって栄養価計算がされた食事が詰め合わされています。たんぱく質だけでなく、エネルギーや塩分、カリウムなども調整されており、食事制限がある方でも取り入れやすく作られています。 冷凍でお届けするため、常備しておき、忙しいときに利用するといった使い方も可能です。飲み物選びに気をつけながら、「健康美膳 たんぱく調整食セット」も活用して、無理なく水分・食事管理を続けましょう。 詳細はこちらをチェック
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安心は、食材から――「健康宅配」の食材選びの舞台裏
プロフィール商品開発部 健康惣菜開発2課 岡田 香菜2008年入社。治療食を中心としたチルド商品の開発を経て、現在は『健康おせち』『うなぎめし』などの冷凍商品の開発を担当。商品開発部 健康惣菜開発2課 浜島 彩2012年入社。工場での8カ月間の研修後、商品開発部に所属。チルド・冷凍弁当の開発を幅広く経験し、現在は冷凍ラーメン『オヒカエメン』など、冷凍商品の開発を担当。「安全」と「おいしい」を満たす食材の選び方健康食の宅配において、大前提となるのが安全性です。武蔵野フーズでは、食品安全マネジメント協会(JFSM)が開発・運営する食品マネジメント規格「JFS-B規格」を取得。食品の安全管理手法であるHACCP(ハサップ)を基本に、衛生管理や従業員教育などを継続的に行い、『健康宅配』を安全・安心に提供するための仕組みを整えています。ただし食材選びでは、こうした安全面の基準をクリアしていれば採用されるわけではありません。「安全・安心であることが基本ですが、同じ食材でも数社からサンプルを取り寄せ、実際に食べ比べて、よりおいしいものを選びます。冷凍したときにどうなるかも、テストして確認しています」(岡田)食べやすさも重要なポイントです。例えば同じ小松菜でも、仕入先によって調理後の仕上がりが異なります。複数の候補を実際に調理し、味や食感、色合いなどを比較します。「葉物野菜は茎がかみにくくないか、歯切れが悪くないかどうかも見ています。食べてくださる方のことを考えて、食べやすいものを選ぶようにしています」(浜島)価格だけで判断することもありません。安価でも、調理すると色が悪くなったり、筋が気になったりする食材もあるため、実際に調理した状態を自分たちで確かめて検討しています。一つの食材を約3カ月かけてチェック食材が採用されるまでには、いくつもの段階があります。まずメーカーからサンプルや見積もり、規格書を取り寄せて、開発担当者が実際に調理します。ゆでる、焼く、炒めるといった調理法をひと通り試し、色や食感、味を確認。加熱後にどの程度重量が残るかという「歩留(ぶど)まり」もチェックします。さらに冷凍状態の原料を広げ、傷みや異物がないか、袋に破損がないかも確認します。調理後には実際に冷凍し、再加熱しても味や食感に問題がないかまで確かめます。安全面では、規格書の内容を品質管理部門とともに確認し、社内基準と照合します。不足する情報があればメーカーに確認・修正を依頼し、必要な検査結果がそろっていない場合には、自社で検査を行うこともあります。「規格書の確認やメーカーとのやりとりなど、準備にも時間が必要です。さらに調理やロットテストなどの工程も含めると、採用まで約3カ月かかります」(岡田)候補に挙がった原料は、ロットテスト(工場の設備を使う試作)を行います。大量調理をしても想定した品質や歩留まりを保てるか、安定して製造できるかを確認し、問題がなければ採用となります。採用後も続く品質管理一度採用した食材も、そのまま使い続けるとは限りません。工場で多くの原料を扱う中で、異物混入などの問題が見つかれば、その情報を商品開発にも共有。状態によっては原料の切り替えを検討します。「何かあれば工場から情報が上がるように連携して、コミュニケーションを取りながら、より良くしていくために動いています」(浜島)天候不順や不作、価格高騰などで調達環境が変わることもあります。その際は原料統括部がメーカーなどから情報を集め、商品開発や品質保証部門と連携。品質を保ちながら、必要量を安定して確保できる方法を探ります。また、原料がどのように生産されたか、履歴を確認することも重要です。「例えば『うなぎめし』で使用する鹿児島県産うなぎでは、養殖の状況を全てさかのぼってきちんと確認できる、信頼できるメーカーさんと一緒に取り組んでいます」(岡田)このように、食材を選んだ時点で終わりではなく、その品質が保たれているかを継続して確認することも、商品づくりの一部です。厳しい基準の先にある「おいしさ」武蔵野フーズの自社基準は厳格であり、取引先のメーカーからその徹底ぶりについて「厳しい」と言われることもあります。とはいえ、それらの基準を満たすことだけがゴールでもありません。「品質とおいしさは一緒だと思っています。いくら検査結果が良くても、おいしくなければお客様には届きません。おいしくて、さらに自社の基準をクリアするものを選ぶということを大切にしています」(浜島)品質を守る取り組みは、商品が完成した後も続きます。冷凍後の商品についても、配送時を想定した容器の落下テストなどを行い、商品への影響を確認しています。「食材の選定から製造、商品がお客様の手元に届くまで、それぞれの段階で確認を重ねています。そうした確認を一つひとつ積み重ねることが、安心につながっていると思います」(岡田)食材のサンプルを取り寄せ、実際に調理し、冷凍・再加熱した状態まで確かめる。さらに検査や工場でのテストを経て、採用後も品質を確認し続ける。こうした一つひとつの積み重ねが、『健康宅配』の安全性とおいしさを支えています。
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健康も、おいしさも――「健康宅配」商品開発の舞台裏
プロフィール 商品開発部 健康惣菜開発2課 岡田 香菜 2008年入社。治療食を中心としたチルド商品の開発を経て、現在は『健康おせち』『うなぎめし』などの冷凍商品の開発を担当。 商品開発部 健康惣菜開発2課 浜島 彩 2012年入社。工場での8カ月間の研修後、商品開発部に所属。チルド・冷凍弁当の開発を幅広く経験し、現在は冷凍ラーメン『オヒカエメン』など、冷凍商品の開発を担当。 毎日続けられる「おいしい健康食」を目指して 武蔵野フーズの『健康宅配』は、1997年にチルド(冷蔵)食でのサービスを開始し、2008年から長期保存可能な冷凍食の販売が始まりました。『健康宅配』の利用者には、日々の食事管理が必要な人も多くいます。現在は「塩分・カロリー調整食」や「たんぱく調整食」、はぐきでつぶせるおかずの「やわらか食」など、さまざまなニーズに対応した商品を展開しています。 栄養面に配慮した食事を毎日用意することは、本人だけでなく、食事を支える家族にとっても大きな負担になることがあります。「食事管理は、栄養計算やメニューの種類も含めてきちんとしようとすればするほど、毎日のことなので大きなストレスになりがちです。とくに家族の中で1人だけ食事内容を変えるとなると、負担はさらに大きくなります」(岡田) 『健康宅配』では、栄養面への配慮だけでなく、「おいしく、飽きずに食べられること」も大切にしてきました。「健康食というと、味が薄い、メリハリがない、物足りないといったイメージを持つ方も多いため、いろいろな料理を楽しく、おいしく食べていただきたいという思いで開発しています」(浜島) また商品開発には、利用者から届くさまざまな声を生かしています。 「和食、なかでも魚料理へのご要望は多いですね。中華を食べたいという声も多く、そうした声からヒントをいただきながら商品の種類を広げてきました」(岡田) 2017年には、お客様の声を取り入れながら、大幅なリニューアルを実施。 おいしく食べきれるように量や容器を見直し、和食セット、または肉だけ、魚介だけのセットを用意するなど、改善を重ねています。 利用者の声から生まれた商品もあります。その一つが、糖質40%オフ麺を使った1食300kcal以下、食塩相当量3.3g以下の冷凍ラーメン『オヒカエメン』です。ラーメンやうどんといった麺類を好む人は多いですが、「塩分が多いから食べてはいけない、汁も飲み干せない」と思い、それが我慢やストレスを生んでいます。そうしただれもが安心して麺類を楽しめるよう開発しました。食べたいものを我慢するのではなく、安心して楽しめる選択肢を増やしていきたいと、武蔵野フーズは考えています。「制限」と「おいしさ」のせめぎ合い 塩分・カロリー調整食は1食の目安が270kcal、食塩相当量2g以下。冷凍たんぱく調整食はたんぱく質10g以下、カリウム500mg以下など、それぞれに定められた調整基準があります。これらを守りながら「おいしさ」を実現しています。 「味付けは、弁当全体のバランスを見ながら、塩分をかける部分と抑える部分、酸味や甘みなどでメリハリをつけています。塩分を抑えつつも、満足感を出す工夫の一つが“だし”のうまみです。水で煮るところをだしに変えるだけで、味の含みがまったく違ってきます。工場の調理過程で丁寧にだしを取り、あんや煮物などに活用することで、ひと味違うおいしさを提供しています」(浜島) 冷凍弁当は、工場で一度加熱してから冷凍し、自宅のレンジで再度加熱するので、食感を保つのが難しくなります。そこで、例えば野菜は、過熱水蒸気で焼き上げることで水分を飛ばし、再加熱したときにも食感や香ばしさを残しています。 こうした工夫は、「やわらか食」シリーズの開発にも生かしています。「やわらか食」では、スプーンですくって歯ぐきで食べられるおかずを実現しました。 「魚や肉などは、すり身やムースにするのではなく、飽和蒸気調理器で煮崩れさせずにやわらかく仕上げることで素材そのものの形や味わいを残しています。固いものを食べられなくなっても、これまでと変わらない味や食感を目指し、食事を楽しんでいただけるよう開発しています」(浜島) 商品化を支える、開発と工場の連携 商品開発と製造現場では、テーブルテスト(少量での試作)と、ロットテスト(工場の設備を使う試作)をくり返し、それぞれの専門性を持ち寄りながら意見交換して、より良い商品に仕上げていきます。 「テーブルテストとロットテストを重ねる中で、実際の工場設備で調理したときの仕上がりを確認し、調理条件や味付けなどを細かく調整しています。また、主菜と副菜の組み合わせや彩りについては、営業からの意見も参考にしながら、よりよい商品になるよう見直しています」(岡田) 「試作は開発チームだけでなく営業担当にも試食してもらいます。営業はお客様に一番近い視点だからこそ、厳しくも参考になる意見をくれます」(浜島) 「食事の楽しみ」を支えるために 商品開発部では、「おいしくて安心・安全な健康宅配」を届けるために、試行錯誤を続けています。「これからもいろいろな種類のメニューを増やして、日々の生活を彩っていただけるような商品開発をしていきたいです」(浜島) 「幅広い世代に喜んでいただける新メニューや、誰かに贈りたくなるようなギフト商品も展開していけたらと思います」(岡田) 武蔵野フーズは、栄養面への配慮、素材の持ち味を引き出す調理法、衛生・品質管理まで、一つひとつの工程で試行錯誤を重ねてきました。これからも健康とおいしさの両立を追求し、毎日の食事を楽しみにしていただけるよう商品づくりを続けていきます。














